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三島由紀夫『金閣寺』 [その他の雑談]

今年の初めから、三島由紀夫『金閣寺』を読んでいました。
今まで三島文学に触れたことがなく、古い文体が多く使われているので、
一日10ページくらい時間をかけて、分からない言葉は、巻末の注解を見ながら、じっくり読んでいました。

先日、読み終わったんですが、やはりすばらしい作品でした。
三島文学の文章の美しさに、心をうたれました。
そして、主人公の青年僧が金閣寺放火に至るまでの、心の葛藤が実に丁寧に描かれています。

わたしがもっとも感動したのは、最後の一文です。
ネタバレになるので、あえて書きませんが、
この一文によって、この作品がとても爽快に感じました。

近年、発売されている小説やドラマにあまり見られない、意味のある大きな、大きな一文だと思います。
自殺などのニュースが毎日報道されている現在だからこそ、心に響く一文でした。

少し難しいので、読むのに時間はかかりますが、読む価値は大いにあります。
ぜひ三島文学に触れてみてはいかかでしょう。

金閣寺

金閣寺

  • 作者: 三島 由紀夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1960/09
  • メディア: 文庫

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コメント 4

サラダ

『金閣寺』読まれたんですね!
私もいつか読みたい、と思っていた作品です。
以前手にとって読もうかなと思いつつ…。
やはり名作の文学に触れるのはいいですね。
わたしも挑戦してみようと思いました。
by サラダ (2007-03-20 17:48) 

red_leaves_white_snow

テンコさん、こんばんは。
三島由紀夫の作品って、文体が難しいのでわたしも今まで逃げていました^^;
でも、今回はガンバって読破できました。
時間がかかってしまいましたけど、素晴らしい作品でした。
ぜひ読んでみてくださいね!

nice!ありがとうございました。
by red_leaves_white_snow (2007-03-20 20:39) 

テンコ

なんとか読みました。途中で挫折してとまっていましたが…。
やはり難解でしたし、放火犯人の揺れ動く心の動きはねじれていますが、潔癖な思春期の大人へのある種の甘えみたいなものも感じさせます。”完璧な美”である金閣寺の描写など、とにかくすごいなと感じました。それから鶴川という優しく明るい青年、彼(溝口)と対比されるような人物も実は…とわかったところなど深い話ですね。最後の一文は確かにあれっと思いました。
by テンコ (2009-05-12 21:31) 

red_leaves_white_snow

テンコさん、こんばんは

金閣寺、読まれたんですね^^
難解ですが、主人公が金閣寺に魅了されて、
そして惑わされて、虜になっていく様子が非常に巧く描かれていると思います。
他の描写もすごくて、まさに名作です!

またいつか読みたいです☆
by red_leaves_white_snow (2009-05-16 22:37) 

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